日経平均の予想: <20071117>日経平均の来週の動きと中期的投資スタンス

Saturday, November 17, 2007

<20071117>日経平均の来週の動きと中期的投資スタンス

OECDのGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は直近では+1.9ポイントとなりました、今月から2008年をベースとしていますが、先週より+0.2となり日本市場は割安感は増しています。200日線乖離率差は-14.2ポイントとなり先週よりも0.2ポイント割安度は減少し、この面でもまだ大きな割安感があります。
一方、3月決算の中間業績発表が進み、今期予想増益率は、日経225採用銘柄平均+5.3%と増益率は減少傾向にありますが、米国S&P平均は+5.0%に低下し、この面では日本企業より米国企業方が減益率が大きくなっています。そろそろ9月中間決算発表も終盤です。
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2007年GDP予測値(現在2.4%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は大手小売企業やハイテク企業の業績悪化と、金融機関の業績悪化からサブプライム問題の景気への影響懸念が出て大幅下落しました。下げ止まりの兆候が見えません。
②中間決算発表が続いていますが、日経225採用銘柄平均+5.3%と予想増益率は減少傾向が続いています。
③長期金利は下降ぎみで、金利差は2.7%と縮小し、大幅円高となっています。
④今月からOECDによる2008年のGDP予測値をベースに変更しましたが、日本の今年のGDP伸び率予測値2.1%となり、米国は2.5%ですので、この面のでは日本市場の弱気材料となります。
⑤11月第1週は大幅売り越しでしたが。11月第2週も売り越しと思われます。
5つのポイントのうち先週は①②③⑤が弱気材料でした。今週も①②③⑤に左右される展開が予想されますが、どれも楽観できません。今週もサブプライムローン問題に直結する住宅関連指標には注意が必要で、警戒は怠れず。国内では、外部環境に左右される展開が続くことになりそうですが、今週は連休を控えており、22日は手じまい売りに傾きやすく、最近は出来高が細り、先物主導の展開が続いていますので、指数にブレが生じる傾向にある点にも留意する必要があります。
日本市場はテクニカル面では、日経平均は一目均衡表では雲のかなり下に在り、200日移動平均線乖離率は-11.9%とマイナス幅は大幅拡大、総合乖離率も-26.6%とマイナス幅は大幅拡大、中期上昇トレンドは"赤信号"です。しかし、経験則では目先の下限に達しています。
今後は①米国市場の落ち着き具合②の業績発表結果による展開、③に伴う為替の動向、⑤外人買い動向がキー・ポイントと思われます。株価は分水嶺であった16500円を割り下落していますので、コツンとくるまでは下について行くのが賢明と思われます。月足の下値抵抗ラインは15000近辺ですので、このラインを大きく割るかどうかに注目したいと思います。