日経平均の予想: <080616>日経平均の今後の見通し

Monday, June 16, 2008

<080616>日経平均の今後の見通し

[市況]
13日のNYSEと、NASDAQが上昇したことを受けて、日経平均は150円ほど高く寄りつき、前場は小動きでしたが、後場寄り付きに急伸し、結局380円高で引けました。外人は90万株の買い越しで、出来高は18.9億株と低水準ながら、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が縮小し、個別銘柄は"売り"有利ながらボトムアウト感があります。
13日の米国株式市場では、サウジアラビアが増産を検討していると伝わり、原油が反落。5月のCPIは前月比0.6%上昇と市場予想の0.5%上昇をやや上回ったものの、コア指数が同0.2%上昇と予想に一致したことなど、ほぼ予想通りの結果に安心感が広がったようです。16日の日本市場では、G8財務相会合で、強いドルが事実上容認されたとして、輸出株に買い安心感が出たことや、シンガポール先物に仕掛け的な大口買いが入ったことで後場に日経平均が急伸したようです。ただ今週は米証券大手の3-5月期決算発表が相次ぐため、見送り気分も有り、出来高は低水準でした。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に在り、総合乖離率は+6.0%とプラス転換、200日線との乖離率は-2.1%とマイナス幅が縮小しました。3つの内2つがプラスとなりましたので、中期的トレンドは、"青信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.3ポイントに拡大しましたが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.2ポイント上回わるレベルに改善し、売られ過ぎ感はなくなりました。
NY Dowは、昨日の上昇も一目均衡表の雲の下にあります。まだ本格的な反発とは言えない状況です。Nasdaqは一目均衡表の雲の上に出ましたが、9日平均は上回っていません。日経平均は一目均衡表の雲の上に在り、9日線と25日線を抜きました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では原油一服とCPIの落ち着きで若干もどしましたが、今後もしばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響も完全に払拭されてはいません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われます。5,6月の2ヶ月の間に対策が出ないと6,7月の決算発表時に波乱も考えておかなければなりません。逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、3月の安値を下回って推移しています。一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期増益率は-2.3%で、予想PERは16.7となりました。

[今後の見通し]
今日の終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約0.5%(70円)となり、プレミアムはほとんど有りません。日経平均のチャートは良い形になりましたが、ドル換算チャートではまだ25日線と9日線の下に在り、まだ上昇トレンド入りとは云えません。ドル換算チャートの方が実態に近いと思います。米国株安の中での日本株上昇はあり得ませんので、結局は米国市場動向と為替に影響される相場になりそうです。やはり、原油安と米金融機関の破綻懸念後退が、米国市場と日本市場のさらなる反転上昇の条件でしょう。

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