日経平均の予想: <080625>日経平均の今後の見通し

Wednesday, June 25, 2008

<080625>日経平均の今後の見通し

[市況]
24日のNYSEとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均は30円ほど安く寄りつき、前場は値を下げ一時210円ほど安くなる場面も有りましたが、後場は戻し、結局19円安で引けました。外人は1120万株の売り越しで、出来高は19.8億株と低水準となり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅が拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
24日の米国株式市場では、UPSが燃料高や米景気減速を理由に4―6月期の一株利益見通しを大幅に引き下げたことや、6月の消費者信頼感指数が50.4と5月の58.1から大きく低下したこと、原油が高く推移していたこと等で売り中心に推移していましたが、前週からの下げの大きさや、FOMCの結果を見極めたいとの様子見ムードから、売り一巡後は下げ渋りました。
25日の日本市場では、今夜のFOMCの声明内容待ちで買いが控えられる中、国内外景気に対する不透明感が銀行や輸出関連といった主力株の売りにつながって前場は下げたものの、上海株の上昇やGLOBEXでの米株価指数先物の上昇が今夜の米国市場の上昇期待感も有り、後場は買い戻されました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の中に入り、総合乖離率は-5.0%とマイナス幅が若干拡大し、200日線との乖離率は-5.2%とマイナス幅が若干拡大しました。3つの内2つがマイナスですので、中期的トレンドは、"黄信号"です。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は2.1ポイントと変化なく、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.5ポイント上回わるレベルとなり、逆に割高感が出てきました。
NY Dowは、下落し、一目均衡表の雲の下に在り、さらに、75日線、25日線、9日線の下でも在り、ザラ場では、3月の安値に並んでしまいました。Nasdaqは9日線、25日線、75日線の下に在り、安値で一目均衡表の雲の下限に到達しました。日経平均も終値で、一目均衡表の雲の上限近くですが、中に入ってしまいました。9日線、25日線の下に抜けて、安値では75日線にあと100円まで迫りました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は昨日も原油高と運輸株に悪材料が出て軟調でした。今後しばらく不動産下落も続きそうですので、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。本格反転には公的資金を活用した破綻懸念の払拭が必須と思われますが、現在のところ、まだ対策が出ていません。7月に主要銀行の決算発表時を控えていますので、疑心暗鬼が続いています。しかし、逆に有効な対策がでると、金融株の急騰も有り得ます。そろそろ、対策が出ても良い時期ではないかと思います。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティーの株価は依然として、年初来安値を更新して推移しています。(3月安値18ドルに対して現在9.0ドル)一方、日本企業の3月期決算発表は終わりましたが、今日現在の日経平均の今期予想増益率は-2.2%で、予想PERは16.4となりました。

[今後の見通し]
今日の日経平均は米国市場より比較的強い動きとなりました。その結果、終値ではNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは約+0.8%(110円)となりました。ドル換算チャートでは一目均衡表の雲の下に抜けて3日経過しましたが、数日以内に雲の中に入れないようですと、中期的に軟調な展開を覚悟しなければなりません。しかし、下値での3日連続で陽線となり底堅さも見られます。日本市場はFOMCの結果で米国市場が反発することを期待してるようです。

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