日経平均の予想: <080903>日経平均の今後の見通し

Wednesday, September 03, 2008

<080903>日経平均の今後の見通し

[市況]
2日のNYSEとNASDAQは下落しましたが、日経平均は前日比100円ほど高く寄り付き、前場は寄り付き値を挟み上下50円幅で上下しましたが、後場若干軟調となり、結局80円高で引けました。寄付き前の外人は310万株の買い越しで、出来高は19.3億株と増加したものの低水準で、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を縮小したものの、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
2日の米国株式市場では、ハリケーンが弱まったことで、原油が下落し、航空や小売りなどに買いが先行したものの、株価指数への影響が大きい石油株の下落が足かせとなったほか、ハイテク株が軟調となり株価指数は下げに転じました。8月の製造業景況感指数は49.9と前月の50.0から小幅に低下したものの、市場予想の49.5におおむね一致し、相場への影響は限られたようです。
3日の日本市場では、三連休明けの外人の動向が注目されたが、朝方の外国証券経由の注文が買い越しで、市場には買い安心感があったようです。原油下落と円安ぎみの為替もあり、自動車や電力が買われ、資源関連が売られました。

[テクニカル視点]
日経平均は75日線、25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"です。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-15.4%とマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率も-7.7%とマイナス幅が縮小しましたが、3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度はOECDのGDP予想値の改定により1.7ポイントに大幅縮小しました。テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.9ポイント下回わるレベルとなり、売られ過度は縮小しました。
NY Dowは、下落し、75日線の下に在りますが、25日線を割り、9日線まで下げ、一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaqは200日線、75日線、9日線の下に在り、25日線を割り、一目均衡表の雲の中に入ってしまいました。米国市場の短期トレンドは"黄信号"で正念場を迎えました。中期トレンドも、引き続き"黄信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場はハリケーン被害は軽微だったようで原油は下げましたが、株価指数にはプラスに働らきにくくなってきたようです。今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、中長期的に見ると、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。6月の高値を抜くには、さらなる公的資金を活用した破綻懸念の払拭策が必須と思われますが、当面は米証券会社の四半期決算に注目が集まるものと思います。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、2日も若干上昇しました。(7月安値14.0ドルに対して現在19.1ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-6.0%で、予想PERは15.5となりました。

[今後の見通し]
日本市場は米国市場安にも関わらず上昇し、昨日の先物の仕掛け売りによる下げ過ぎが修正されました。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-1.9%(-260円)と割安度は若干縮小しました。ドル換算チャートでは、25日線、9日線の下に在り、目先は下降トレンドに変化はありません。昨日の下げはやはり一過性でしたが、日経平均は、テクニカルにはボトムを探る展開であることに変わりはありません。しかし、外人が買い越しぎみになってきた点、騰落率やサイコロジカルラインが底値圏であることを示している点などは考慮しておくべき点です。


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