日経平均の予想: <080910>日経平均の今後の見通し

Wednesday, September 10, 2008

<080910>日経平均の今後の見通し

[市況]
9日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は前日比150円ほど安く寄り付き、前場は100円安まで戻し、後場もその水準でのもみ合いでしたが、一時前日比プラスとなるところまで急騰しましたが、結局54円安で引けました。出来高は22.7億株と低水準ながら増加し、寄付き前の外人は1460万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
9日の米国株式市場では、リーマンと韓国産業銀行との買収などに関する交渉が不調と報じられ、必要な資本を調達できないとの思惑が広がり、S&Pが格付けを引き下げで見直すと発表したこともあり、リーマン株は約45%安と急落し、金融株にも売りが広がりました。一方、景気減速懸念で、半導体などハテク株にも売りが続きました。
10日の日本市場では、米市場の大幅安を受けて、前場に200円超下落したものの、売り一巡後は内需株を中心に上昇に転じる銘柄が目立ち、後場に韓国の一部メディアが韓国産業銀行がリーマンに出資すると報じたことで、先物主導でさらに上昇する内需銘柄が増加しました。一方、世界景気の減速懸念のある外需銘柄は冴えない動きでした。

[テクニカル視点]
日経平均は下げ渋ったものの、75日線、25日線、9日線の下に在り、直近安値を更新し、短期的には"赤信号"です。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-21.0%とマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率も-9.7%とマイナス幅が拡大しました。3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度は1.3ポイントに縮小し、テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.5ポイント下回わるレベルとなり、売られ過度は縮小しました。
NY Dowは、大幅下落し、75日線の下に在り、9日線と25日線を割り、一目均衡表の雲の下に抜けました。Nasdaqは200日線、75日線、9日線、25日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在り、直近安値を更新し、7月安値にあと42ポイントまで接近しています。米国市場の短期トレンドは"赤信号"となり、中期トレンドも、"赤信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場はリーマンの資本調達失敗懸念で大幅に下げました。NASDAQの下落率が勝り、依然として、世界景気の減速も悪材料で有る事を確認した形です。さらに、中長期的に見ると、不動産価格は下げ止まったとは言えず、投資銀行の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうですので、6月の高値を抜くにはまだ時間がかかりそうです。予想どうり、米証券会社の四半期決算に注目が集まってきました。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、8日は下落しました。(7月安値14.0ドルに対して現在18.9ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-6.0%で、予想PERは15.0となりました。

[今後の見通し]
日本市場はリーマンの決算発表が早まることに期待して下げ渋りました。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-0.0%(-10円)とほぼ無くなりました。ドル換算チャートでは、25日線、9日線の下に在り、下げトレンドは変わりません。今後も好悪材料が日替わりで出てくることが予想されます。引き続き、テクニカルにボトム圏を示していれば突っ込みで買い、リバウンドすれば早めに売ると云う投資スタンスが有効と思います。


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