日経平均の予想: <081002>日経平均の今後の見通し

Thursday, October 02, 2008

<081002>日経平均の今後の見通し

[市況]
1日のNYSEとNASDAQは下落しましたが、日経平均先物は前日比50円高で寄り付きましたが、その後は徐々に値を下げ、結局290円安で引けました。出来高は21.4億株と低水準で、寄付き前の外人は370万株の売り越しとなり、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況です。
1日の米国株式市場では、9月のISM製造業景況感指数が大幅に悪化し、市場は大きく下落したものの、金融安定化の修正法案の通過期待に加え、ウォーレン・バフェット氏の投資会社が、GEの増資を引き受けると伝わったことで買い戻しが入り、下げ渋る展開となりました。
2日の日本市場は、朝方こそ高く始まったものの、米金融安定化修正法案が上院で可決と伝わった後は、売り優勢となりました。下院での審議や法案の実効性などを見極めたいとの雰囲気や世界的な景気悪化を懸念した売りで下げ幅を拡大し、大引けにかけ一段安となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は下落し、75日線、25日線、9日線の下に在り、年初来安値を更新し、短期トレンドは"赤信号"のままです。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-38.5%とマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率も-16.9%とマイナス幅が拡大しました。3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度は1.8ポイントと変化はありませんが、市場は米国よりも日本の方が今後、企業業績の低下が大きいと見ていると解釈できます。テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が3.9ポイント下回わるレベルとなり、売られ過ぎ度は拡大しました。
NY Dowは、下落し、75日線、25日線、、9日線、一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqも、75日線、25日線の下に在り、9日線、一目均衡表の雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは"赤信号"で、中期トレンドも、引き続き"赤信号"です。

[ファンダメンタル視点]
日米とも経済指標悪化が顕著になってきました。金融安定化法案法案は上院で成立しました。下院では週末に採決のようですが、たとえ成立しても、根本的な信用収縮対策である銀行の自己資本比率の向上への貢献は限定的と思われ、中長期的に見ると、世界景気の減速懸念は顕著になりつつあり、加えて、不動産価格は下げ止まったとは言えず、銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響は根深そうですので、先安感はなかなか払拭できません。これからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。市場の関心は10月中旬の欧米主要銀行の決算に移ると思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、1日も上昇しました。(9月安値14.0ドルに対して現在23.0ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-8.1%で、予想PERは13.8となりました。(ちなみにS&P500の今期増益率は-0.7%でPERは14.5です。)

[今後の見通し]
日本市場は年初来安値を更新し、米国市場の下落率を上回りました。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-4.0%(-490円)と割安度は大幅に拡大しました。グローバルな視点で見た日経平均の動きである、ドル換算チャートでは、25日線、9日線の下に在り、今日も安値を更新して、下落基調が顕著です。より強力な材料が早急に出てこないと、中期的に日経平均の下落基調は今後も続くと考えざるを得ません。しかし、目先は騰落レシオが70以下となり、25日平均乖離率は8%を超えるなど、売られすぎを示してきました。ここからも、突っ込みを買い、早めに利食う戦術が有効と思います。


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