日経平均の予想: <081020>日経平均の今後の見通し

Monday, October 20, 2008

<081020>日経平均の今後の見通し

[市況]
17日のNYSEとNASDAQは下落しましたが、日経平均先物は前日比130円高で寄り付き、前場は一時10円安まで売られましたが、後場にかけて上昇、結局390円高で引けました。出来高は21.6億株と低水準ながら、寄付き前の外人は390万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラスに転換し、個別銘柄は"買い"が有利な状況となりました。
17日の米国株式市場では9月の住宅着工件数が市場予想以上に減少したことや、業績見通しを引き下げたハネウエルが下落するなど、NY Dowは取引開始直後に260ドル安となる場面がありましたが、その後は下値の堅さから、値ごろ感を意識した買いが優勢となり、一転して301ドル高まで進みました。ただ、週末とあって取引終了にかけては利益確定売りが膨らみ、株価指数を押し下げて終了しました。
20日の日本市場では、先週末の米市場が下落したものの、前週のような急落懸念はひとまず遠のいたとの安心感や、一部企業の業績上振れ報道、円安、アジア株高、GLOBEXが堅調なども追い風になり、後場に買い優勢の展開となりました。大引けにかけては先物主導で一段高となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は上昇したものの、75日線、25日線、9日線の下に在り、短期トレンドは"赤信号"のままです。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-73.6%とマイナス幅は縮小し、200日線との乖離率は-31.2%とマイナス幅が縮小しましたが、3つともマイナスですので、中期的トレンドも、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度は2.2ポイントとなりました。市場は米国よりも日本の方が今後、企業業績の低下が大きいと見ていると解釈できます。テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.0ポイント下回わるレベルとなり、売られ過ぎ度は縮小しました。
NY Dowは、下落し、75日線、25日線、、9日線、一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqも、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の下に在り、米国市場の短期トレンドは"赤信号"で、中期トレンドも、引き続き"赤信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米市場は、金融危機は一旦は回避したものの、景気指標の悪化と企業業績の下方修正が続き、弱含みの中で連日乱高下しています。ヘッジファンドの解約売りが、下げに繋がるのではとの憶測が払拭されていないことから、短期的に、一段の下落の可能性もあります。さらに、中長期的に見ると、世界景気の減速はますます顕著となり、加えて、不動産価格は下げ止まったとは言えず、銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響は根深そうですので、先安感はまだ残っています。10月中旬から欧米主要銀行の決算が始まりましたが、これからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、17日は下落しました。(10月の年初来安値12.9ドルに対して現在14.9ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-9.2%で、予想PERは11.8、PBRは1.08となりました。

[今後の見通し]
日本市場は米国市場の下落にも関わらず大きく上昇しました。その結果、ドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは+0.6%(+60円)とマイナスのプレミアムを一気に解消してプラスに転換しました。グローバルな視点で見た日経平均の動きである、ドル換算チャートでは、25日線、9日線の下に在り、戻りは鈍い状況です。CBOE VIX (恐怖指数)は高いままですが、銀行間金利は低下してきたようですので、目先の日経平均は三角持合となりそうな気配です。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

今日の強気・弱気材料はこちら=>今日の強気・弱気材料

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください