日経平均の予想: <20081123>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Saturday, November 22, 2008

<20081123>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
銀行間の取引は落着いてきたものの、急速な企業業績の落ち込みと、経済指標の悪化が顕在化し、為替も円高方向の動きが続いています。米国ではビッグ3支援は流動的となり、シティーグループの株価も急激に下げています。雇用不安、金融不安は続いているようです。加えて、世界同時不況の長期化と、不動産価格の下げ傾向は長期化の様相を呈しています。強力な景気対策を市場は待ち望んでいるようです。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は0.1ポイントまで縮小しました。先週と比べ0.8ポイント縮小しました。200日線乖離率差では、1.1ポイント割高に転換しました。先週比割安度は5.8ポイン変化しました。日本市場の米国市場と比べた売られ過ぎの状態は無くなり、逆にやや割高となってきたようです。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は週末は上昇したものの、週足では雇用と住宅、景気の悪化で年初来安値を更新し下落しました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより7月中旬の-2.3%から-33.2%の減益予想に悪化しました。先週も2.0ポイント悪化しました。
③長期金利は米国で大きく下がり、日米の金利差は2.2%から1.8%となり、為替は一時94円台まで上昇しました。今週も円高方向の波乱が予想されます。
④11月初旬に、OECDによる日米の2009年のGDP伸び率予測値が修正され日本が-0.1%%となり、米国は-0.9%となりましたので、この面では日本市場にとって0.8ポイント強き材料となりました。
⑤外人は11月2週は売り越しでしたが、11月3週も売り越だった可能性が高く、今週も売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は①②③⑤が弱気材料でした。今週も①の米国市場動向と③と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲の下に在り、200日移動平均線乖離率は-36.5%となり先週と比較してマイナス幅は3.7ポイント拡大し、総合乖離率は-70.2%となりマイナス幅は11.0ポイント拡大しました。3つともマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"のままです。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので短期的にも"赤信号"です。米国市場もNY Dow,Nasdaqとも25日線、9日線の下に在り"赤信号"です。

[今週の見通し]
先週の米国市場は年初来の安値を更新し、下降トレンドを確認してしまいました。日経平均はそれに比較すると、まだマシではあるものの、8000円を割り、下落基調はまだ続いているようです。米国の経済指標は予想以上に厳しく、VIX恐怖指数も再び上昇してきましたし、シティーグループの株価が3ドル台まで下がるなど、不安材料は数多くあります。そのような中、今週の日経平均は週明けの日足が陽線で終わるかどうかが今後を占う上で大きそうです。それに影響を及ぼす月曜の米国市場の動向が注目されます。

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