日経平均の予想: <20090412>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Sunday, April 12, 2009

<20090412>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は大手銀のストレステストで全19行がテストを通過思想をとの報道を評価して上昇し、高値を更新しました。今週は、企業の第一四半期決算と消費関連などの経済指標の評価次第では株価上昇が急なだけに上昇基調ながら反動売りも出やすいと思われます。一方、中長期的には、世界同時不況と、不動産価格の下げ傾向は今後も続くと思われます。ただ、ヘッジファンドの売り圧力は、一旦は峠を越えたようです。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は7.2ポイント割高となりました。先週と比べOECDの新GDP予測値を反映し、2.8ト拡大しました。日本市場は米国市場に比べ企業利益の減少率が著しく、日経平均のPERは177.3でS&P500のPERが14.7と比べると、企業のファンダメンタルに大きな差が有ることが割高の原因です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週も金融機関の健全化改善期待から上昇しましたが、今週も上昇基調のもみ合いとなりそうです。
②決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより7月中旬の-2.3%から-93.4%の減益予想に大きく悪化しました。先週も、悪化しました。
③長期金利は上昇傾向で、日米の金利差は1.4-1.5%と拡大ぎみで、為替は99-101円台と円安方向に変化しました。今週は、99-102円台が想定されます。
④今年3月末に、OECDによる日米の2009年の実質GDP伸び率予測値が修正され日本が-6.6%となり、米国は-4.0%になりましたので、この面では日本市場にとって2.6ポイント弱気材料となりました。
⑤外人は4月1週は買い越しでした。4月2週も買い越しだったようです。今週も同じ傾向が続くと思われます。
5つのポイントのうち先週は①⑤と円安が強気材料でした。今週も①⑤と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、1.3ポイント割安となり、先週比1.4ポイント割安に変化しました。一目均衡表では、雲の上に在り、200日移動平均線乖離率は-10.3%となり先週と比較してマイナス幅は3.4ポイント縮小し、総合乖離率は+10.4%となりプラス幅が4.3ポイント縮小しました。2つがプラスですので中期上昇トレンドは、"黄信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので短期的には"青信号"ですが、25日線との乖離率は10.0%でまだ警戒感があります。
米国市場ではNY Dowは25日線、9日線の上に在りますが、一目均衡表の雲の上に抜けました。Nasdaqは一目均衡表の雲と25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"ですが中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
先週は週初のもみ合い後小幅調整し、その後大きく上昇しました。調整幅は限定的で強い動きが続きました。その結果、日米とも25日線との乖離率が、過熱感を示す10%前後と高いままですので警戒感も残っています。今週も、週初の動きに注目したいと思います。週初に直近高値を抜くようですと、短期的な上昇傾向は継続すると考えてよさそうです。しかし、今週から米国企業の決算発表がありますので、波乱要因となることも考えられます。週の後半は揉み合いとなりそうです。



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