日経平均の予想: <20090601>日経平均の今後の見通し

Monday, June 01, 2009

<20090601>日経平均の今後の見通し

[市況]
29日の、NYDowと、NASDAQは上昇しましたが、1日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付きました。前場に20円安まで売られる場面もありましたが、その後は終日買い優勢となり、最終的に180円高で終わりました。日経平均は155円高で引け、寄り付き前の外国人は130万株の売り越しながら、出来高は25.0億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

29日の米国市場は、1-3月期のGDP改定値は減少率が市場予想よりは大きく、5月の景気指数も予想を下回りました。一方、米消費者態度指数は予想を上回るなど相場はもみ合っていましたが、原油など商品相場が上昇し、石油・非鉄・金鉱株が、株価指数の上昇を主導しました。
1日の日本市場では、中国のPMIが予想以上となったことや、国際商品相場の上昇基調を背景に鉱業株、商社株、海運株などが買われました。また、業績底入れ期待感もあり、相場全体を押し上げました。GMによる米連邦破産法11条の適用申請を米政府が発表したことで、悪材料出尽く感も出て、日経平均は連日で年初来高値を更新し約8ヶ月ぶりの高値となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+24.4%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は+3.9%とプラス幅が拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つともプラスとなりましたので、中期的トレンドは、青信号が点灯しています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.5ポイント上にある状態となり、日本市場は割高幅が拡大しました。
NYDowは75日線の上にあり、25日線、9日線を上回りました。200日線は下回っています。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在り、9日線、25日線、200日線の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.0ポイント割高となっています。
市場は現在、「GM救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMの発表に先立ち米政府がGMの米連邦破産法11条の適用申請を発表しました。市場は悪材料出尽くしと受け止めているようです。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在していますが、消費者信頼感指数が予想を上回り好材料視されています。3つめについては、金融危機は遠のいたものの、米連邦預金保険公社が経営に問題のある金融機関が2008年末から増加と発表したことが、悪材料となっています。長期金利の上昇は一服しています。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は29日は上昇しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在3.72ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表も終盤となり、予想PERは41.2となりました。PBRは1.3となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上に上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.4.%(390円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が拡大しました。プレミアム値は、ここ1週間、+160円~+460円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
日米とも短期的に青信号が点灯しています。日本市場は中期的にも青信号が点灯しており、日経平均は短期上昇トレンドに在りますが、目先はボリンジャーバンド+2σ(9750円)に接近し、25日線との乖離率が5%を越え、プレミアムも大きくなりましたので、上昇スピードは鈍りそうです。反面、下げても200日線(9300円)が支持線となりそうです。


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